本当の気持ちにフォーカスして対峙して

感覚・感情メイン

みなさまいつもありがとうございます。

 

在園お母さまが、連絡ノートにこんなコメントを書いてくださいました。

少し前の、Yちゃん転園してもうすぐ半年というブログ記事がとても印象に残りました。

こどもが無意識に身につけてしまう習慣って、よくも悪くもけっこうあると思います。

例えば、家族が不和だったりした時、自分が道化を演じることで、笑いをとっていたり。

人気者で笑いがうまい子がその積み重ねで、大人になって、自分の感情が分からなくなったり、つらい、しんどい時も、本当の心を殺してしまっていることさえ気づかない位、無意識に感じないふりができていたり。

無意識についたそういった習慣は、誰が悪いわけでもないと思います。

今、その子の本当の心、本当の気持ちにフォーカスしてそこをみて、さらにちゃんとその子に対峙してくださっている先生、ありがたいなぁと思うのです。

“表面的ではない、互いのこころが震えるようなコミュニケーションをしたい”ということ、私も本当に共感します。

特に意味のないようなくだらない話で、がははと笑うことも大事、無言でただ一緒にいるだけのコミュニケーションも大事、そして心の震えるコミュニケーションができたら最高だなと思います。

 

 

Yちゃんの話が出てきましたので、たまたま今日あった、彼女とのコミュニケーションのこと、書きたいと思います。

 

その前に前段。

今のひだまりでは、”朝に最初に登園してくるのがYちゃん、次が2学年下のIくん”、の時が多いです。

登園すると、Yちゃんは大抵はひとりで遊び始めます。

ですが、年下のIくんはYちゃんのことが大好き。Yちゃんに「入れて!」・「遊ぼ!」・「〇〇しよう!」と、エンドレスに思えるぐらい呼びかけ続けたりします(笑)。

Yちゃん、そんなIくんを時にはいなし、時には一緒に遊んであげるなど、とてもうまくやっている印象です。

正直、Iくんの”入れて攻撃”を受け続けるYちゃんに、「よく嫌にならないよなぁ…。」と僕は思っています(笑)。

Yちゃんは母性的な感覚も強く、だからこそ、やや無茶なアプローチも苦にならないのかな。彼女の素敵な一面だと思っています。

 

今日の夕方のはなしです。

Yちゃん、同級生のAちゃんとふたり、室内でごっこ遊びをしていました。

テーブルの上に整然とおもちゃを並べ、ごっこの世界に没入するふたり。その光景は、うっとりするほど美しく、ずっと見ていたいと思った僕でした。

そこへやってきたのはIくん。空気を見事に読まずに(笑)、“入れて攻撃”を浴びせます(笑)。

”入れて攻撃”を、見事に無視するふたり(笑)。まあ、入れたくないよね。

 

こうした事も子ども同士で解決できたらいいと思っていますが、今回は“入れて攻撃”と“無視”の平行線が長く続いたので、僕が口を挟むことに。

「Yちゃん!」、と呼びかける僕。その瞬間、彼女の全身から緊張感が伝わってきました(笑)。

「じゅん先生が今から何を言うか、分かる?」、と聞く僕。察しがよいYちゃんですので、当然分かっている前提で尋ねます。

僕の真意を測りたいのか、例の笑顔をつくって様子見をする彼女(笑)。それも彼女らしいです。

 

僕は続けます。

「Iくんがずっと呼びかけていること、知っているよね?」

「だったら、何か答えてあげてよ。ちゃんと答えるのがお姉さんの役目だよ。」

「入れたくないのならば『また今度ね』でもいいんだよ。入れてあげるのなら『いいよ』だし。」

しばらく間があった後、彼女、僕の顔をうかがいながら「いいよ」と答えていました。

 

「いいよ」かぁ…。自分で決めたことだし、それでいいのですけどね。

「ちなみに、じゅん先生がYちゃんの立場だったら、『また今度ね』と言ったと思うよ。」

「嫌だと思ったならば、その気持ちを大切にしていいんだよ。嫌な時は嫌だと言える子になってほしいと、じゅん先生は思っているよ。」

彼女の頭をなでなでする僕。それで彼女とのコミュニケーションは終わり。

 

僕の保育ってこんな感じです。保育というよりも「あり方」と言った方が適当かな。

『自分の気持ちに正直に』、が僕の原点です。

 

お読みいただきありがとうございました。

〈給食〉

・麦ごはん ・高野豆腐とまいたけの煮物 ・切り干し大根とにんじんのおみそ汁 ・きゅうりと春雨の和風サラダ

〈おやつ〉

・こんぶとおかかおにぎり

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