みなさまいつもありがとうございます。
(小雨の中、行田公園の木の下で過ごしました。)
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《ミニ入園説明会(要予約)》
10月26日(土)の13時から、開催いたします。
詳しくはこちらをご覧ください。
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行田公園からの帰りのバスの車中で、職員さんが車内に入り込んできた蚊をパチンとやったそう。
それを見ていた4歳児クラスFちゃんが、こんなことを言ったそうです。「先生は蚊を殺しちゃうんだ。もしFちゃんが生まれ変わって蚊になったとしたら、それでも殺す?」
その時のFちゃんの口調、特別怒っている感じでも・悲しんでいる感じでもなかったみたい。微笑みを浮かべながら、静かに語りかける彼女の感じに、職員さんはたじたじになってしまったそう。
彼女は続いて、「蚊に生まれ変わるのもいいかも知れないな。蚊がどんなところに住んでいるか興味あるし。」、みたいなことも呟いていたそう。
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Fちゃんと蚊に関しては、こんなエピソードを彼女のお母さまから伺っています。
以前、Fちゃんのお母さまが、Fちゃんと兄のSくん(卒園児)に、”蚊はメスしか吸血しないこと”・”吸血するのは産卵のエネルギーを蓄えるためであること”を教えたそうです。
すると、FちゃんとSくんは「それだったら、血を吸わせてあげてもいいかな。」と言っていたとのこと。
ところで、ひだまりの上級生は、夕方の時間は基本園庭で過ごします。
夕方の園庭は、日によって蚊がものすごく多い時もあります。虫刺され防止の面から、長袖・長ズボンの着用を推奨をしているのですが、上級生自身の判断で半袖・半ズボンを着用した時はそれを尊重しています。
Fちゃんも半袖・半ズボンの時が多かったのですが、となると、日によって特に足首がボコボコになるぐらい刺されることがあります。
「そんなに刺されるんだったら、長ズボンにすれば?」と声をかけても、Fちゃんは笑顔で「大丈夫」と。
彼女があまりに虫にさされるので、見かねたお父さまが園に苦言を呈されたこともあります。それもごもっともだと思います。
ともかく、彼女は蚊に対して寛容なのです。
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彼女が寛容なのは蚊に対してだけではありません。虫全般に対してです。
例えば、”虫取り”をして何かの虫を捕まえた時、その虫への”慈しみ度”は彼女がひだまりナンバーワンだと思います。
これは僕も含めてですが、虫を捕まえた時って、その虫は”獲物”であって、その虫をどうしても自分より下に見てしまう面があるかと思います。だから、その虫のことを雑に扱ってしまったり。
彼女の場合は、虫の扱いがとても丁寧です。彼女に害意がないのは虫にも伝わるのでしょう、虫の方も安心して捕まっている感じさえします。
彼女の根底に虫へのリスペクトがあるからこそ、こうした丁寧な扱いが出来るのだと思っています。
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冒頭の話に戻りますが、バスの中で蚊を殺した職員さんの行為について、いい/悪いは簡単に論じられるものではないと思っています。
また、蚊を擁護するFちゃんへの発言についても、単純に「えらいね」・「すごいね」で片づけるのは薄っぺらく思っています。
ですが、Fちゃんが日々の生活の中で、虫たちへのリスペクトの感覚がたしかに育まれていることを、僕は感じています。
リスペクトの対象は虫たちにとどまりませんね。その対象は、”生きとし生けるもの”すべてに対して。
その感覚は、彼女のお父さまのものとも違います。お母さまの影響は多めに受けているとは思っていますが、それでもお母さまのものとも違います。
Fちゃん曰く、「ゴキブリは可愛いのに、ママはゴキブリを殺すの。」だそう(笑)。
Fちゃん独自の感覚が、Fちゃんの中で育まれていっています。
これはものすごいこと、だと思っています。
”生きとし生けるもの”へのリスペクト、お金をいくら積んでも得られない感覚です。いくら知識を詰め込んだって、得られない感覚です。
その感覚は、これからのFちゃんの人生をきっと豊かにしていってくれることでしょう。
そんな彼女の内面の成長がすごいと思うし、嬉しいのです。
Fちゃんと兄のSくん、約1年半前に別の園からの転園で、ひだまりに来ました。
前の園は、”都市部にあって・英語教育・早期教育・外遊びは週の限られた時間だけ”と、ひだまりの対極のような環境だったようです。
Fちゃんの”生きとし生けるもの”へのリスペクトは、毎日のように自然に触れる中で培われたものでしょうから、前の園に通い続けていたら多分得られなかったものだと思っています。
転園を決めてくださったお母さま・お父さまにも深く感謝しています。
お読みいただきありがとうございます。
(↑勝った方は相手を追いかけてタッチ、負けた方は後ろに走って逃げきる、といった遊びをしているところ。)
〈給食〉
・麦ごはん ・ちくわとひじきの炒め煮 ・納豆汁 ・小松菜とコーンのおかか和え
〈おやつ〉
・きなことごままぶしおにぎり
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