”どろけい”にまつわるエトセトラ(前)

感覚・感情メイン

みなさまいつもありがとうございます。

(どろけい中のひとこま。貝柄山公園にて。)

 

「今日の活動、どんな感じにしたいとか、ありますか?」、朝にM先生に聞いた僕。

雰囲気としては、「今日の晩御飯何にする? 何が食べたい?」、みたいな感じ(笑)。

そんな問いかけにM先生、「”どろけい”をやりたいです。」と答えました。

 

ところで、活動後にM先生とは「今年度のこんなに早い時期に、どろけいをやりたいと思えることは、少し前には想像もできなかったよね~。」、なんて話もしました。

新年度を迎えた際の4・5歳児クラス、”どろけい”などの集団遊びを十分に楽しむには、例年に比べて学年全体が未成熟、だと考えていました。(いい/悪いはないとして)

お友だちの気持ちを理解する力・お友だちと共に楽しむ力・多少の不都合があっても粘り強く遊びを続ける力、・・・ などなど、集団遊びを楽しむのに必要なことが、学年全体として未熟に感じられて。

 

そんな彼らも、夕方の園庭での自由遊びの際には、毎日のように「どろけいするもの、この指とまれ!」と号令をかけて遊んではいました。「この指とまれ!」は卒園児たちの真似。

ですが、どろけいのルール自体が浸透しておらずにやっているのは”変わり鬼”だったり(笑)。

自分が捕まりそうになると、無敵ルールである”バリア”を勝手に発動してみたり。「この指とまれ!」で始めた子が、気付けば勝手にやめていたり。それをたしなめるリーダー役の子も、まだまだ不在で。

「これでは楽しいはずはない!」、と僕は思います。

実際、遊びを始めるものの、まもなく遊びが空中分解してしまいます。にもかかわらず、今度は別の子が衝動的に「この指とまれ!」でメンバーを集めて、やはりすぐに空中分解したり。

 

幼少期に集団遊びの楽しさを存分に味わった僕としては、「そうじゃないんだよ!」と口出しをしたい衝動にかられますが、そこはぐっとガマン。

彼らが集団遊びを楽しむには、もう少し成熟を促す必要があると思って。今の段階でゲームを教えても、まだ彼らには消化しきれないよな、とも思って。

 

ところで、新年度になって「ひだまり全体として、どっしり落ち着いた雰囲気をつくりたく、生活や活動のペースを意図的に落とし、1つひとつ丁寧に過ごしていく事を心がけていきたい」と繰り返し発信してきました。

その背景には、「1つひとつ丁寧に過ごす中で、各々の成熟を促したい」という想いがありました。

自然の中で様々なことを感じることは、お友だちの気持ちの理解にもつながっていくでしょう。

また、集団遊びを楽しむ前提として、各々の”ひとり遊びを楽しむ力”が成熟している必要があります。ひとり遊びはそれだけ重要なのです。なので、各々がまずは自分の遊びに集中してほしかったのです。

みなさま、特に低月齢のうちは、お家でも十分にひとり遊びをさせてあげてくださいね。それが”遊ぶ力”を、ひいては”生きる力”を育んでいくことにつながっていきますからね。

僕たち大人の中には、「みんなで仲良く遊ぶのがいい」みたいな刷り込みがあったりもしますが、”みんなで仲良く”の前提にあるのが、”各々の成熟”ですからね。

 

そんな彼らですが、一昨日の記事に書いたようにリレーをぐっと集中して楽しんでいました。4月の段階では、こうはいかなかったと思います。

室内遊びでは、最近、動物園の飼育員と色々な動物になり切る”ごっこ遊び”がブームです。気付けば、随分しっかりと・長い時間”ごっこ遊び”が継続するようになってきました。学年全体のレベルアップも感じます。

夕方の園庭では、毎日何度も「この指とまれ!」でどろけいや鬼ごっこが繰り返されては空中分解してきましたが、今日ふと気づけば、誰もやっていませんでした。みんな砂場での遊びに夢中。こんなことは新年度になって初めてです。

ようやく、”中途半端な集団遊びのつまらなさ”に気づける力(笑)も育まれてきたのだと思っています。

 

そんな状況を僕と一緒に感じているM先生が「どろけいをやりたい。」と言ったことも、彼らの成長を物語っているように感じました。

思いの外長くなってしまったので、続きは後編で書こうと思います。

 

お読みいただきありがとうございます。

〈給食〉

・五分つきごはん ・ちくわ入りきんぴらごぼう ・油あげとキャベツのおみそ汁

〈おやつ〉

・きなことごままぶしおにぎり

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